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〜〜〜  ビアトリクス・ポターの描いた絵本の舞台を追いかけて(2003年8月) 〜〜〜

2日目(8/20) 湖水地方   ヒルトップ、ニアソーリー
  

旅行2日目 車で湖水地方に移動

  • EesWyke Country Houseチェックイン あこがれのホテルに足を踏み入れる

▼EesWyke Country House

 前回の旅行でポーチからのぞくだけに終わった「EesWyke Country House」。次回こそはこの宿に泊まろうとその時に固く心に誓った。今回の旅行で宿泊の予約を入れた際、なかなか返事がもらえずヤキモキしたものだけど、宿泊予約OKの返事が来たときは天にも昇るような気持ちで大興奮。

 「EesWyke Country House」 http://www.eeswyke.co.uk/
 Near Sawrey, Ambleside、Cumbria LA22 0JZ

 場所はニアソーリーのはずれに位置し、「ヒルトップ」まで徒歩5分の距離
 駐車場有り、宿の玄関前に数台駐車可

 
 正面玄関のポーチ 円筒状の柱に支えられた弧を描くおしゃれなポーチ上の飾り枠

  
 (写真左)車で到着し、荷物を降ろしている間にも人懐っこい看板犬のイングリッシュシープドッグのテディ(ブラックアイ)と、ハリーが「Welcom」の挨拶にやってくる。
 (写真右)宿への看板はホークスヘッドに続く道より少し奥まったところにある

 目次のタイトルにあえて「ホテル」と言ってしまうほど立派なたたずまいの建物だけど、英国では「B&B」として気軽に宿泊できる宿となっている。でも観光シーズン時期である7月、8月の宿泊客は多く、常に予約がいっぱいだとか。
 何故そんなに人気なのか。。。

▼ビアトリクス・ポターの風景画として

 これはあまりにも有名な話で、文献などでも紹介されているとおり、かつて「レイクフィールド荘(Lakefield)」という名前だった頃、ビアトリクス・ポターが初めてニアソーリーにやってきた時に泊まった宿として、またここから見えるエスウェイト湖の美しい景色に魅せられてこの地(ニアソーリー)に家を構えようと思ったきっかけとなった場所だから。

  
 ビアトリクスポターがスケッチしたレイクフィールド荘(現在のEesWyke Country House)の景色
 (風景画/左)「An English Garden:Lakefield,Sawrey」イングリッシュ・ガーデン、ニアソーリーのレイクフィールド荘より
 (風景画/右)「Harvest:view from Lakefield,Sawrey」収穫−ニアソーリのレイクフィールド荘からの景色

 「PETER RABBIT'S GARRDEN」 A BEATRIX POTTER EXHIBITION
 世界巡回展−出版100周年記念「ピーターラビットの世界」
 ヴィクトリア&アルバート美術館所蔵原画を中心として
 2002年日本で開催された原画展の図録より 80番、82番で紹介された原画は、「EesWyke Country House」より見た風景

文献では、1896年、1900年、1902年にポター家が休暇を過ごした場所として紹介されている。
 「ビアトリクス・ポター 描き、語り、田園をいつくしんだ人」ジュディ・テイラー(著) 吉田新一(訳) 福音館書店(刊)

 「美しい風景を見ると描かずにはいられない」という言葉を残していたビアトリクス・ポター。ニアソーリーの高台にそびえる「レイクフィールド荘(現在のEesWyke Country House)」からの眺めるエスウェイト湖はそれはそれは美しい。

▼EesWyke Country Houseから見るエスウェイト湖

 私と友人が泊まった部屋は家の中からは3階に当たるが、実際は天井の梁がとってもおしゃれな屋根裏のロフト部分。窓は天窓のみ。だがこの天窓が素晴らしい。屋根の上に向かって開く天窓から覗くと外の景色ひとりじめ。まるで小鳥になった気分で景色を眺めることができる。
 
  
 800x600の壁紙サイズ

 
 エスウェイト湖は『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』の舞台とされている。湖から生えているアシの茎やスイレンの葉など今もその面影が残る。

  
 (写真左)天窓から景色を眺めるピーター「でも落っこちそうで怖いよぉ〜」
 (写真右)エスウェイト湖の対岸から見た宿の全景。
 
▼部屋の内部

 部屋の内部は広々としたツインルーム。ここを一人で占領。部屋についている備品もいたれりつくせりで最高に贅沢気分を味わえる。

  
 (写真左)天窓の下に鏡台が設置されていて、鏡台の上にはガラス容器にコットンが入っていて、その横にはソーイングセット、自由に飲んでもいいウォーターが用意してある。
 部屋の備品はこの他にも、タオルはもちろんのことバスローブや、フットパスを歩いて靴が汚れた人のために靴磨き用のブラシとクリームも用意されて、いたれりつくせり。

 (写真右)私が最も気に入った真っ白な洗面台。ベットの脇にありなんだかお姫様にでもなった気分。

  
 (写真左)ピーター君は座ったけれど、結局私は一度も座れなかった。。。
 (写真右)ベットの居心地が最高。くつろぎすぎてぐっすりと眠ったため天窓からの夜景の写真は無し。

 
 「おや、こんなところまで」天井の梁から部屋をのぞきこむピーター。

 私が泊まった部屋は「Twin private facilities」だったため、トイレとバスルームは部屋の中にはなく、部屋を一旦出なければならない。いちいち鍵を開けたり閉めたりするのが面倒だったが、お気に入りの洗面台が部屋の中にあるということがうれしくて多少の不便は目をつぶることにした。

 もちろんバスルームにも天窓がついていて、天窓からしーんと静まり返った闇夜を眺めながら入るお風呂は格別。バスジェルを入れて、広い浴槽に身を沈め天国気分を味わえる。

 
 
 でもバスルームにあるべきものがここにはないことにハタと気づいた。そう「シャワーカーテン」がないのだ。バスルームの下はじゅうたんが敷いてあり、シャワーを使うのは気をつけなきゃと思っていたが、そんな心配は無用だった。

 設置されているシャワーはお湯が飛び散らないような構造になっていて、どんなに蛇口をひねっても出てくるお湯はちょぼちょぼちょぼ。「これじゃー何時間あっても髪の毛洗えないよ。やれやれ」
アウトドア用のポンプでシャワーができる「ポリタンシャワー」。ポリタンクに設置してポンプで加圧するとシャワーができるという代物でちょろちょろとしか出てこないが、この宿のシャワーはそれよりもまだひどかった。

 本当に素晴らしい宿で満点以上の得点をつけてもいいぐらいなのに、このシャワーのことを思うと途端にマイナス90点となってしまう。あー残念。
 日本人はシャワーをじゃばじゃば使って洗うことに慣れてしまっているからね。外人はその点バスジェルで体を洗いシャンプーもしてあまり流さずそのまま体を拭いて終わりというのがスタイルらしい。

▼宿の庭

 目の前のエスウェイト湖の湖畔まで駆け下りて行きたいと思うのだが、宿の庭からエスウェイト湖畔にまで通じる道はなく、石垣の向こうは広大な牧草地となり、羊や牛達がのんびりと過ごす場所となっている。
 エスウィト湖畔に行きたいと思ったら、宿とは反対側の対岸まで行けば、釣り客の駐車場があり湖のすぐ側にまで歩いて行くことができる。(徒歩で行くと30分以上はかかる道のり。再びニアソーリーに戻ってくるには上り坂となる)

  
 宿の庭にて撮影
 大木の下に小さな穴を発見。『ピーターラビットのおはなし』が始まるかのごとく。

 
 大木の近くにきのこを発見
 ビアトリクス・ポターをほうふつさせるアイテムがそこかしこに潜んでいます。

▼ウェーテイングルーム

 宿には宿泊受付のフロントというのはなく、玄関で声をかければご主人が奥からやってきて宿帳にサインをし部屋の鍵を受け取った後に説明を受ける。玄関の脇には「ウェーティングルーム」があり、ここにはビアトリクス・ポター関連の書籍(日本で出版された本も数冊有り)が何冊か置いてあった。

  
 (写真左)ウェーテインぐルームにある出窓には、クッションマットが敷いてあり、まるでベンチのように腰掛けることができる。

 (写真右)ウェーテイングルームにある書籍の一部。ここに座って、のんびりと本を読むというのもまたひとつの楽しみかも。絵本も置いてくださるとよかったのだけれど、絵本は無し。

▼近辺の宿(B&B)

 ニアソーリーのB&Bは、「EesWyke Country House」以外にも数軒あったのでご紹介します。

●「Little Ees Wyke」:私が泊まった宿のすぐ近所にあるB&B
            この宿からもエスウェイト湖の眺めをひとりじめでき、
            宿の看板にも「Lake View」と記されていた。
            この宿の風見鶏は、なんとピーターラビット

  
 (写真左)宿全景 (写真右)この宿の風見鶏

●「BEECHMOUNT」:ヒルトップより徒歩3分、駐車場有り
  

●「Sawrey House Country Hotel」:ヒルトップ駐車場のすぐ側にあるB&B。広大な駐車場有り
   

●「HIGH GREEN GATE GUEST HOUSE」:
    「ピーターラビットの村 ひとり歩き」 岩野礼子さん(著) 祥伝社(刊)
    湖水地方を旅行された時の物語で、この著書にこちらのB&Bに宿泊された時の感想が掲載されている
  

●「Buckle Yeat Guest House」:
 絵本にも登場する建物が現在では「ティールーム」兼、「B&B」として宿泊することができます。
 『パイがふたつあったおはなし』では玄関ポーチと前庭が、
 『こねこのトムのおはなし』では、建物の全景が絵本に登場し、今も絵本とまったく変わらない景色がそのまま 残されています。
 宿泊部屋ではピーターラビットのカーテンがかけられているとか。

●「TOWER BANKS ARMS」:
絵本の挿絵にも登場する建物で「パブ」兼、「B&B」として宿泊することができます。
『あひるのジマイマのおはなし』に建物そのものが登場する。


●「Lakefield」:Sawrey House Country Hotelと、EesWyke Country Houseの間に建つB&Bで、ニアソーリーに珍しく近代的な概観。


●「ESTHWAITE HOW FARMHOUSE」:Sawrey House Country Hotelの脇の道を入ったところにある。

●「Garth Country House」:Sawrey House Country Hotelの脇の道を入ったところにある。


。。。私が宿泊した「EesWyke Country House」は、朝食はもちろんのこと、フルコースの素晴らしいDinner付き。Dinnerについては、また後ほど。

EesWyke Country Houseチェックイン あこがれのホテルに足を踏み入れる(完)
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2004.11.18 近辺の宿(B&B)を追記