ラピータの部屋 >ピーターラビット英国湖水地方の旅トップページ2003年目次>英国の高速道路と〜&湖水地方に到着〜

〜〜〜  ビアトリクス・ポターの描いた絵本の舞台を追いかけて(2003年8月) 〜〜〜

2日目(8/20) 湖水地方   ヒルトップ、ニアソーリー
  

旅行2日目 車で湖水地方に移動

  • 英国の高速道路と、目が回るRoundabout

▼車の運転

 英国は、日本と同じ右ハンドル、左側通行なので車の運転は日本と同じように違和感なく走れると考える人も多いだろう。特に湖水地方では見る箇所が点在しているため国際免許を取得してレンタカーを借りれば効率よく回ることが可能となる。

 しかしである。違和感なく運転することができたとしても、ウィンカーとワイパーの位置は日本車とは逆になっていて、ウィンカーを出そうと思うとワイパーが動き、ワイパーを動かそうと思うと逆にウィンカーが点滅する。目的地までの距離は「マイル」で表示されるので、日本の「キロ」とは距離感が違ってくる。

  1マイル=1.6キロメートル
  目的地まで50(マイル)という表示があれば、それは80(キロ)となる。

 また歩行者が横断する交差点は信号機が設置されているのだが、信号機の設置場所が横断歩道の両側に設置されていて、運転したい方向の右側に設置されている信号が青になれば進むことができる。つい他の信号機を見てしまうと出るタイミングを失ってしまう。行き先表示案内板もそうだが、日本のように道路の左側から案内板がついているのではなく、道路の右側に案内板が設置されている場合が多く、右側に設置された案内板が左側の道路を指し示し、「どこそこ行き」と表示されるので、道路の左側を見る癖がついている日本人には大事な行き先案内板を見逃すという羽目になるのである。

 でも何といっても最大の難関は「Roundabout」。お願いだから信号つけて普通の交差点にしてと懇願したくなる。その恐ろしさとは。。

▼目が回る「Roundabout」

 「Roundabout(ラウンド・アバウト)」とはと聞かれると「目が回る交差点」という説明がぴったりな交差点であろう。
正しくは、信号機のないロータリー型の交差点のことを指す(下の図参照)。

 
 『マップルマガジン イギリス’98』昭文社より

 この図を見ながら説明すると、青い車が自分の運転している車で「ラウンド・アバウト」が近づいてくると、道路に「SLOW」というオレンジの表示が出る。「SLOW」の表示が見えると左手に「ラウンド・アバウト」の矢印の先の行き先案内板があるので、自分の行きたい方向「アンブルサイド」なら、道路左から何番目の道なのかを一瞬の内に判断しなければいけない。
それも地名はすべて英語で表示されているので、あらかじめ地図で英語の地名も頭の中にインプットしておく必要がある。

 また「ラウンド・アバウト」手前では、2車線道路がいきなり車線が増え3車線となる。これは日本でいうところの、右折専用ラインが増えるのと同じ感覚だが、この図の場合だと「ボウネス」に行く人は一番左のライン「アンブルサイド」の人は真ん中のライン「ウィンダミア」の人は一番右側のラインに整列する決まりとなる。

 先ほどの自分の行きたい方向を左から何番目かと把握すると同時に「ラウンド・アバウト」手前では、曲がりたい方向に行き着くためにはどのラインに入らなければいけないかも一瞬の内に判断しなければいけないのだ。

 「ラウンド・アバウト」に突入する前は必ずサークルの手前の停止線で一時停止をし、すばやく右側を確認する。右側より車がこなければすばやく自分の中で「GOサイン」を出し、上の図の赤い矢印のようにサークルの左側よりに突入し、左側からめぐってくる道路の数を数えて目的地に向かう道路に合流する。

 道路に「SLOW」の表示が現れると車の中は戦場と化し、運転手、ナビ共に号令が飛び交う。「2番目!!」「右よし」「突入」「行き先OK」「よっしゃー、GO」

 無事に目的地の道路に合流することができると、また緑一面の牧草地が続く風景のように車の中はのんびりとおだやかな雰囲気へと戻っていくのである。

 日本の道路のように信号機がある交差点だと、同じ方向に進む車は信号が青になるのと同時に進むことができ、信号が赤の間に考える余裕もでき合理的のように思うが、英国独特の「Roudabout」はまるで時計の針の中に飛び込んでいくような目まぐるしさを感じずにはいられない。

 まさしく目が回るとは「ラウンド・アバウト」のことであろう。

▼ガソリンスタンド

 英国のガソリンスタンドはセルフサービス。日本でもセルフサービスのガソリンスタンドが増えてきたので、給油方法はそんなに困惑しないかもしれない。「地球の歩き方」に英国のガソリン代は驚くほど安いと記載されているが、それは一体いつの話なんだろうというぐらい現在の英国のガソリン代は日本のガソリン代と比較してもかなり高くなっている。

 リッター 約0.74ポンド = 約148円

 日本では、リッター95円〜97円ぐらいなので(2003年9月現在)、日本円に換算して考えると現在英国のガソリン価格は驚くほど高いのである。

▼高速道路

 英国の高速道路はフリーウェイ。どこまで走っても無料。

  
 (写真左)湖水地方に向かう「M6」の高速道路の本線
 (写真右)高速道路の周りはのどかな牧草地帯 遠くに見える山肌にはヒースが満開で紫色に染まっている。

 圧巻はゲートのないインター入口だろうか。高速道路入口に差し掛かるとすぐに本線に合流しそのまま高速道路をひた走れる。「ゲートを通過せずに高速道路にいきなり入れる」という感覚はなんて素晴らしいのだろう。日本では必ずゲートがあり高い高速料金を支払わなければならない。英国に住む友人も「気軽に利用できる高速道路は大変ありがたい。この感覚に慣れてしまうと日本に帰ってから高速道路を利用できなくなるかも」とも言っていた。
英国の高速道路と、目が回るRoundabout(完)
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旅行2日目 車で湖水地方に移動

  • 湖水地方に到着 夢にまで見たあの景色が

▼湖水地方に到着

 シェフィールドを10時半に出発し、途中ピークディストリクトでヒースが咲き乱れる美しい山並みをゆっくりと見学しながら車で約4時間半。念願の湖水地方に到着した。
車の中から湖水地方に近づく地名が出てくるたびに大騒ぎする私。一歩、一歩、湖水地方に近づいていると思うとうれしくてたまらなかった。

 ウィンダミア湖を南西から北上しニアソーリーへと向かう。細い道がくねくねと続く道すがらにもB&Bがあちこちに見られた。そのどれもがかわいらしい花々を素敵に飾り付けている。それこそ車がなければ身動きできない不便な場所にあるが、大自然に囲まれたB&Bに泊まるというのも素晴らしい。

▼夢にまで見たあの景色が。。

 「あっ!」と思わず叫び声をあげた。そう、目の前に私が夢にまで見たあの光景が広がったからだ。叫び声に驚きスピードを緩めてくれ「どうしたの?」と。「さっきの景色をどうしても撮影したい」

 そこはホークスヘッド方面からエスウェイト湖の南東の道をニアソーリに向かうちょうど中間地点だった。エスウェイト湖のほとりを細い道がくねくねと続く。もちろん路側帯など何もない場所。細い道は小さなカーブの連続で車を停車するにはなかなか難しい場所ではあったが、見通しがよくなった場所で停車し、駆け足で先ほどのスポットにまで戻る。

  

 この日は霧雨が降っていたためにエスウェイト湖の色と、雲の色が同化ししたが、晴れた日に撮影した写真は4日目の「美しいエスウェイト湖よ、また再び会う日までさようなら」に掲載。

 「英国で一番美しい風景・湖水地方」 辻丸純一(写真) 小学館(刊)
 48ページで紹介されている「エスウェイト湖」の写真が私が夢にまで見た景色

 このページを何度見たことか。すっかり目に焼きついたエスウェイト湖の美しい風景。それが車で通り過ぎるたった一瞬だったけど目の前に広がり目に焼きついた。辻丸先生もきっとこの景色に感銘を受け撮影されたのであろう。先生のように見るものを感動させる撮影テクニックはまったくないが、同じスポットで撮影できたことが私にとって何よりの幸せだった。

▼あひるのジマイマ

  
 エスウェイト湖のほとりの牧草地には、あひるが仲良くお食事中。3匹並んだ姿を見ていると、『こねこのトムのおはなし』に出てくるパドルダックファミリー(ジマイマ、ドレーク、レベッカ)にも見える。ジマイマはどの子かしら?

あひる達は牧草の中にいる小さな虫でも探しているかのように、くちばしで地面をつつきながら左から右へと移動していた。
湖水地方に到着 夢にまで見たあの景色が(完)
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ラピータの部屋コンテンツ 英国旅行記2003年版 2003.9.17 ラピータ著