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〜〜〜  ビアトリクス・ポターの描いた絵本の舞台を追いかけて(2003年8月) 〜〜〜

1日目(8/19) 旅立ち 
  成田 〜 アムステルダム 〜 マンチェスター 〜 シェフィールド
  

旅行初日 2度目の湖水地方訪問

  • 長いフライト時間を楽しませてくれたのは?

▼成田空港第一ターミナルへ

 旅立ちの朝、予定通り目覚めたものも興奮状態にあったためなのかほとんど寝付けず最悪な朝を迎える。
旅行前に体調を整えてとあれほど思っていたのに前日の夜遅くまでバタバタと用意していたせいなのか。寝れなかった分、飛行機の中ではぐっすり眠れると気を取り直し家を後にした。
成田までのルートをいろいろ模索したものの、夏休み期間中ということもありバスより電車が確実と考え、前回同様成田エクスプレスを利用し、空港第一ターミナルに到着。

 

▼チェックインカウンターにて

 搭乗券をもらった際、危険物は持ってないかと聞かれ、裁縫セットの小さなハサミを持っていると見せたら、ハサミ類は成田の持ち物検査を通過できないと言われ廃棄処分することに。
荷造りの時にハサミがあると便利かなと思って裁縫セットも持っていくことにしたけど、さすがに審査は厳しいようだ。
ちなみに縫い針は、成田の持ち物検査は通過できるが、アムステルダムは没収されるかもと言われたがこちらは問題なかった。

 マフィンとクロワッサンの朝食を済ませた後に、第一ターミナルのショップをひと回り。
成田のおみやげショップで目立ったキャラは、キティちゃん、ミッフィー、スヌーピー。ピーターの影無し。私のうさぎアンテナが働かないだけか。

  チェックインする際に渡された用紙には「出国審査場が大変混雑しています」搭乗手続きが終わるとすぐに搭乗口に進むように、出国審査場を通過するのに45分以上かかることもあると記載されていた。
実際は出国審査場で特に混雑もなく、出国前検査、出国審査とも数分で通過。そんなものである。

▼ポンドに換金

 免税品ショップには目もくれず、両替所(みずほ銀行 成田空港第二出張所)にてポンドに換金。

 (1ポンド = 201.42円)2003.8.19

 こちらの両替所で用意しているポンドは、50ポンド札と10ポンド札のみ。50ポンド札はお釣りの紙幣を用意していない店によっては断られる場合が多いので、10ポンド札をできるだけ多くして換金してもらう。

 それにしても一体どうしちゃったのというぐらポンドは円への換算率が悪すぎる。英国現地で1000円の物を購入しても、日本人が購入するとなると1000円のものが2000円に化けるという計算に。英国に旅行するのはちょっと考えてしまうぐらい悪すぎる換算率に、ともかく買い物は極力控えようというとこの時は思った。

▼トラベラーズチェック

 前回の旅行は、現金は少しで、残りをトラベラーズチェックで用意したが、小額紙幣で用意してくれと頼んだのにもかかわらず50ポンドと20ポンド紙幣が多く、湖水地方のおみやげショップではほとんど使えなかった。

 また、トラベラーズチェックを使う時はレジでパスポートを見せ、パスポート番号を控えたり場合によってはパスポートのコピーを取り出したりとかなり時間がかかり面倒。それならば現金とクレジットカードさえ持って行けばいいんじゃないかと思って今回はトラベラーズチェックは持参しなかった。
結果的にはレジで現金で精算すると店員に「エクセレト」と言われ非常に喜ばれ、処理スピードも早く後ろの人を待たせないで済む。カードもしかり。
英国に関していえば、トラベラーズチェックを用意するよりはクレジットカードと現金があればいいのではないだろうか。

   KLMオランダ航空 KL−862 アムステルダム行き 10時25分成田発

 

 搭乗口は、23番ゲート。
 アムステルダムまでは、11時間のフライト。
 10時5分に搭乗開始となり、10時28分には離陸。
 成田の天気は小雨。雲を抜けるとまぶしいぐらいの日の光が小さな窓から差し込む。

▼航空運賃

 KLMは初めて乗った飛行機だったが、ヨーロッパで歴史が一番古くいわゆる老舗の航空会社。そしてなんといっても航空運賃が安い。
(8月のお盆明けの週は年間の中で航空運賃が2番目に高いとされる)

  成田-アムステルダム経由-マンチェスターまでの往復航空運賃 158,000円

▼楽しいおしゃべり

 エコノミー席はあいかわらず狭く座ったら最後身動きがとれない。「31H」は、エコノミーの前よりで、飛行機の進行方向より向かって右側の3列座席の通路側。私のとなりには、私より少し年配のおばさまが二人座っていらした。ご挨拶をしてから座席に座り、シートベルトを締めて離陸を待つ。

 となりのおばさま方はとても気さくな方で、離陸前にキャンディーをくれたり、気軽に話しかけてくださった。それもそのはず私のすぐとなりに座った方はピアノの先生、そしてそのお隣は書道の先生。今も現役で生徒さんに教えている先生は知らない人に声をかけるのは毎日の仕事のようなものだし、いろんなタイプの性格の子を一人前にするべく努力を重ねている方々だから、お話もおもしろい。あっという間に私たちの席は話の花を咲かせた。
 
おばさま方はヨーロッパが大好きで何度も訪れ、格安航空券で飛行機を手配しホテルも現地で実際に部屋を見てから決め、行き先も気の向くまま。今回はベルリンでショッピングを楽しんだ後は特に決めていないとか。ドイツに3ヶ月間下宿した際に学んだドイツ語が話せ、ヨーロッパではドイツ語が話せるとほとんどの国で会話が成立するらしい。

 ドイツ語が話せるというだけで旅先で知り合った方と意気投合しお茶をごちそうになったり、ガイドブックには載っていない名所を教えてもらったり、言葉が通じるっていいなと思う。
もちろん通常使わない言語はすぐに忘れてしまう。それを維持するために毎朝のドイツ語講座のラジオ番組はかかさないとか。まったくもって英語がいまだに苦手な私には耳が痛い話である。

▼ひとり旅は危険

 私が一人ということもあり、自らの体験で「ひとり旅は危険」ということをおばさまが語ってくれた。大学生がひとりでヨーロッパを横断中、途中で知り合った方とすっかり意気投合し自分の荷物を預かってもらった際に貴重品を全部取られショックで放心状態の時におばさまと知り合い、その大学生はすっかり人間不信に陥っていたという話や、男のひとり旅の途中、路地裏で4名に囲まれ激しく抵抗するも結局身包み全部はがされ泊まるところもなく呆然としている時に知り合いホテルのお風呂を貸してあげたという話も。これはみんな日本人のひとり旅の途中で起こった出来事らしい。

 日本人はお金を持っているという目で外国人から見られ、ひとりで旅行している人は特に狙われやすい。ひとり旅というのは話し相手がおらず長く旅を続ける内に孤独におちいりやすい。そんな時に外人から親切にされ親しく話しかけられるとつい心を許してしまうのだとか。

 結局はお金目当てのことだから用済みなるとポイッと捨てられる。まだ五体満足なら良しとしなければいけないのだ。旅の醍醐味というのは、話はまだまだ続く。。その場に一緒にその感動を分かち合える友が側にいてこそ旅はおもしろいんだと。

 私は前回はひとり旅だったけれど、今回の旅行は現地の友人と一緒に旅することを伝えると自分のことのように安心し「それなら心配はいらないわね」と。自分の体験があるからこそ、女性のひとり旅を黙って見逃すわけにいかなかったのだろう。「ひとり旅で出かけた先で、どんな危険な目に合っても私はそのことに関して一切同情できない」とポツリ。それだけ海外は危険な場所なんだってこと、英国だって同じ。改めて「ひとり旅」について考えさせらる貴重なお話だった。

▼肩こり

 エコノミー症候群対策に手足を動かす軽い体操をするようにと時々機内でビデオが流れるのだが、足首を動かし、首を回して、肩を回した途端「ガクン」と強烈な痛みが右肩を襲いそれきり身動きが取れなくなってしまった。冷えた肩をいきなり回したのがよくなかったようだ。痛みでどうにかなりそうだったのだが、ピアノの先生をやっているおばさまが「どうしたの?」って声かけてくれて「肩が痛い」って言ったら私の肩を揉み解してくれた。

 ピアノの鍵盤を毎日たたいているだけあって、その指圧は痛いけど気持ちいい。あまりの気持ちよさに思わず「はぁ〜ん」「う〜ん」っておかしな声が出てしまう。おかげで肩はすっーと軽くなり気分もよくなった。それにしても私の前後の座席に座っていた人達は一体何が起きたのかびっくりしたことだろう(照れ)

▼フットハンガー

 旅慣れたおばさまが旅の便利アイテムを持っていた。その名も「フットハンガー」。

 使い方はとっても簡単で、留め金部分をシートの前のテーブルを支えに引っ掛けるだけ。薄いビニール素材でかさばらず、ウェストポーチとしても代用可能。フットハンガーとして使用する時はウェストポーチに当たる部分に足を乗せる。床から30cm足を快適にあげるだけで足のむくみが減り快適なんだとか。狭いシートの下にもぐりこんだ足はまったく身動きできない状態だから、少しでも快適にとこんな便利グッズが発売されている。

▼「ダンケシェン」でお友達気分

 今回私達の座っている客室乗務員担当はスチュワード(男性)だった。何度か私たちの席を巡っている内に、おしゃべりではずんでしまっている私達の席にその順番がやって来ると、座席に座っている私達も待ってましたばりに3人で一斉にスチュワードさんに笑顔で「いらっしゃーい」というような顔をしてニコニコとお出迎えするものだから、スチュワードさんも「レディー(声高に)」さぁやって来ましたよって笑顔で答えてくださる。

 飲み物をいただく度に「ダンケシェン」と笑顔で挨拶していると、日本人がドイツ語で返事をしていることに喜んでくれている様子で、それだけでスチュワードさんとはもうお友達気分。おやつは一人一個しかもらえないのに、両方欲しいなってドイツ語でお願いするおばさま。ついでに私もって手を上げると全部の座席を回った後でこっそりすばやく私達の席において知らん振りして口笛を吹く真似をして立ち去る後ろ姿なんて見てるとおかしくって、おかしくて。

 着陸する少し前にラムネを配った時なんかは、手のひらでチューリップを作って差し出しておくとそこに2、3個ほおりこんでくれるんじゃないかってみんなでチューリップ姿勢で待っていたら無視して行っちゃった。「あれ?」って思ってたら、最後に戻ってきた時、まるでパチンコでフィーバーしたみたいに私のチューリップの形で待っていた手のひらにラムネがごっそりと入ってたり(笑)。

 長時間フライトもおばさま方、そして陽気なオランダ人のスチュワードさんのおかげで楽しい時間となった。おかげで長時間フライトの間、一睡もできなかったけど。

長いフライト時間を楽しませてくれたのは?(完)
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旅行初日 2度目の湖水地方訪問

  • 機内食

▼丸いパン

 機上の人となって約1時間半後に「Dinner」が運ばれてきた。日本ではまだ真昼間なのに、飛行機の中はもう夜に向かって動いていた。

 

 「ビーフ?」「チキン?」と聞かれ「チキン」を選択。チキンにマッシュポテト、にんじん、いんげんが添えられ、巻き寿司とサーモンの寿司がついていた。デザートは、チョコレートケーキ。食事に添えられる丸いパンがナッツがぎっしりつまっておいしかった。

 KLMを何度も利用しているおばさまがおっしゃるには、食事が以前よりおいしくなっているとか。KLMも客離れを阻止するためにも食事は重要なポイントと考えているのだろう。食事で一番おいしかったのは大韓航空だったそうだ。待ち時間は長いものもサービスは満点クラスのようだ。

 
 オランダのスキポール空港で見つけた牛さんマークのクリームチーズ
 機内食で出されたものと同じ。味は日本人好みでおしいかった。

▼おやつ

 映画「10日間で男にフラれる方法」の上映が終わるとおやつが出てきた。
 
 
 おやつは「ミニカップヌードル」もしくは「アイスクリーム」

 両方食べたかったけれど、カップヌードルを選択。お湯が冷めてたけれどこんなところで食べるカップヌードルは何故かおいしい。おばさまのおかげでしっかりアイスクリームもゲットしちゃったけれどね。

▼朝食

 長いフライト時間も残り1時間ぐらいになると「朝食」が運ばれてくる。

 
 パスタ、丸いパン、マフィン、フルーツ、クラッカー、チーズ

 朝食を食べ終わるといよいよ着陸までカウントダウン。少しずつ高度が下がり始め、窓からアムステルダムの美しい風景がチラチラと飛び込んでくる。でもまだアムステルダム。英国はまだ遠い。日本では私が旅立ってから既に11時間も経過しているというのに。(つづく)

機内食(完)
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ラピータの部屋コンテンツ 英国旅行記2003年版 2003.9.8 ラピータ著