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〜〜〜  ビアトリクス・ポターの描いた絵本の舞台を追いかけて(2003年8月) 〜〜〜

3日目(8/21) 湖水地方ショップめぐり
  ホークスヘッド 〜 アンブルサイド 〜 ウィンダミア 〜 ボウネス
  

旅行3日目 午後から1日中降りしきる雨の日 英国人は傘をささない

  • 朝の散歩  う・う・う・うさぎが4匹 どの子がピーター?

▼ニアソーリー フットパス Near Sawrey
 
 朝6時に起床して、うさぎを見に行こうって友人と約束していたのだが、前日のお風呂事件!(思い出したい方はクリックしてもう一度読んでね)でシャワーが使えず、お風呂にものすごく時間がかかったので、就寝時間が遅くなってしまった。うさぎを見に行きたいのに、起きれるかしらとタイマーをセット。2日目の夜も、ベットに入ったとたんぐっすりと眠れた。もう少し屋根裏部屋の余韻にひたって、アルプスの少女ハイジ気分に浸っていたかったのに。現実はベット入って、電気消して記憶喪失(笑)

 タイマーも鳴っていないのに目覚める。朝、5時半。4時間しか眠ってないのに、気分爽快。それもそのはず。本物のピーターに会えるかもしれないんだもの。はやる胸の鼓動を沈め、屋根裏部屋の窓から顔をのぞかせる。

 

 天気は曇。牧草地帯をうさぎが駆け回っているのかと思ったら、さにあらず。うさぎの姿は1匹も見られなかった。それにしても静かだった。聞こえる音といったら、鳥が羽ばたく音と、そして鳥の泣き声のみ。あとは、しーんと静まり返っている。なんだか自然の息吹がダイレクトに伝わってくる、そんな感じ。

 待ち合わせの時間になっても友人は現れず、仕方なしに一人で散歩に行く。「うさぎ、うさぎ」と少し気合が入っていたようだ。宿のドアを開けた力が強すぎたのか、思いのほか大きな音がしてドアが閉まった。「がしゃーーん」その音は、宿の目の前の草むらにいたうさぎを驚かすには充分な音だった。

 びっくりして、あっという間にブッシュに逃げ込んでしまったうさぎ。

 。。。。。。。。。。。。あっ。。。。。。。。。。。まだカメラも構えていなかったし。

 しばらく出現ポイントで再びうさぎが出てきてくれるのを待ってみたが、一向に出てくる気配なし。そこで気を取り直して散歩に出かけた。といってもどこに行けばいんだろう。

 まずは、ジマイマ一家がこねこのトムたちの洋服を着て向かったモスエクレス湖への道を散策してみる。ニアソーリーの家が数軒立ち並んだその先は牧草地帯。英国独特のスレート塀の向こうには青々とした牧草が広がる。でもそこには羊、羊、羊。うさぎさんなんて一匹もいないよ。

 そこで、ニアソーリーから、ファーソーリーへ向かう道路に引き返し、ファーソーリーに向けて散策してみた。右手にヒルトップ、ヒルトップ農場と続き、ヒルトップ農場の門を過ぎた辺りに、フットパスへの目印があった。

  
 (写真左)THE NATIONAL TRUST FOOTPATH TO FAR SAWERY
      ナショナル・トラストが管理するフットパス ファーソーリーに行くための道という看板がついているゲート

 (写真右)フットパスには、このようなゲートが各所で設けられていて、通行する人は各自でゲートを開いて自由に出入りできるが、ゲートを開いたら必ず元通り閉めておくのが公共のルールとなっている。

 「フットパス」 FOOTPATH
 
 歩行者専用の通路。英国では例え私有地であろうとも、必ず通行できる公共の道を設定していて、Public Footpathとして利用できる。ルールは、ゲートは開けたら必ず閉める、フットパスから道をはずれない。旅先で、フットパスを見つけたら散策してみるのも、英国の旅の楽しみのひとつ。

 『こぶたのロビンソンのおはなし』の第3章に登場する道は、フットパスのこと。ロビンソンがバスケットを持って5つの牧場を越えていく間に、フットパスの様々なゲートがおはなしに描かれている。フットパスには、はしごを登って乗り越えるタイプや、かんぬきを挟むタイプなど、次にどんなゲートが待っているのかと想像しながら歩くのも楽しみのひとつ。

  
 (写真左)フットパス内の小道。歩行者が通行できるだけの道幅しかない。ここでは砂利道になっているが、日本のようなアスファルトで固めた歩行者専用道路なんてものではなく、あくまでも大自然の景観を保ったまま、歩行しやすいようにしただけのもの。

(写真右)フットパスのすぐ脇は、牛の放牧地帯だった。目の前で子牛2頭がママ牛からミルクをもらっているところに出くわす。チュッパチュッパと、音をたててミルクを飲む姿が豪快で、思わずみとれる。

▼朝の散歩 う・う・う・うさぎが4匹、どの子がピーター?

 このフットパスを5分ほど、ファーソーリー方面に歩いたら、突然一匹のうさぎに出くわした。

  

  

 う・う・う・うさぎーーー、やっと会えたね、ピーター。
 まず最初に出会ったうさぎが一匹、フットパスのフェンスから手を伸ばせば届くような位置にいた。
 やがてもう一匹やってきて、仲良く草をはぐくむ。
 私は息を殺してシャッターを押す。シャッター音を消していてよかった。
 でも体制を整えようと、足を動かした途端、砂利道を踏みしめ「ガリッ」って音を立ててしまう。
 「あっ」と思ったけどもう後の祭。うさぎは脱兎のごとく逃げてしまう。
 さしづめ、マクレガーさんに見つかったピーターってところかしら。ということは、私はマクレガーさん!?
 そんなー、捕まえたりしないのに、会えたのがただうれしくて、撮影したかっただけなのにね。

 脱兎のごとく逃げたうさぎ達は、フットパスからかなり離れた奥の方に、そこにはいつの間にか4匹のうさぎたち。これは、まるで『ピーターラビットのおはなし』の再現ではなかろうかと思ったほど。さて、いたずら好きなピーターはどの子だったのかな。

 この旅の目的のひとつ「湖水地方で本物のうさぎと出会う」が実現できて、興奮状態で宿に戻った私。友人に報告したら、「明日こそは絶対早起きして見に行く」と、寝坊したのを悔やんでいた。「大丈夫、明日もきっと見れるから」と慰めたが、果たして結果はいかに。

▼Breakfast

 宿ではようやく時間が動き出したのか朝食の準備。時刻は8時過ぎ。旅というのは日頃の疲れをゆっくりと癒すのが目的ではあるけれど、日本人ってやっぱりせっかちなのかしら。今日もたくさん見て回らなくてはいけないと思うと気持ちはちょっぴりあせり気味。はやる気持ちを抑えて、のんびり朝食を食べましょう。

  
(写真左)別テーブルに用意されたコーンフレークにヨーグルト、パン

(写真右)コーンフレークとパンだけで大満足なのに、スクランブルエッグ、ソーセージ、ベーコン、そしてまたでたよのこんがり焼いたトマトが。トマトは生で食べたいのに!

 朝食を食べながら、今日の予定を再確認。天気があまり良くなかったので、雨が降る前にまずはエスウェイト湖でカレンダーの撮影をすることに決定。さぁ、旅行3日目がいよいよスタートだ。
朝の散歩  う・う・う・うさぎが4匹 どの子がピーター? (完)
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旅行3日目 午後から1日中降りしきる雨の日 英国人は傘をささない

  • エスウェイト湖&ホークスヘッドのショップめぐり

▼エスウェイト湖 Esthwaite Water

 ビアトリクス・ポターもその眺めが気に入り、何度もスケッチに訪れ、『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』に描かれている湖、エスウェイト湖。エスウェイト湖は、釣り専用の湖。それ以外の目的に使用することを禁じることによりその美しい景観を保っている。
 エスウェイト湖では、『ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし』の挿絵に描かれている、葦や睡蓮の葉などを実際に間近で見てみたいものだけど、遠目に葦はたくさん見えるものの、釣り船に乗って湖にこぎださなければ間近では見られないようだった。また、物語に描かれたの景色は、エスウェイト湖ではなく、ヒルトップの裏手にあるモス・エクレス湖(Moss Eccles Tarn)とかもしれないという説もある。今回も残念ながらモス・エクレス湖には立ち寄れず。

 物語では、ジェレミー・フィッシャーどんが晩御飯のおかずを釣りに湖にやってきたところ、逆に大きなマスに飲み込まれそうになりおかずにされそうになった!?

  
(写真左)エスウェイト湖の駐車場 駐車場は、釣り船が設置してある一箇所のみ
看板には、「Esthwaite Water−Trout Farm」と書かれている。その名のとおり湖にマスを養殖しているため、ここでは大きなマスがたくさん釣れる?

(写真右)看板の部分をアップ

 
 小さな桟橋にボートが数隻。でも釣り客は朝一番にもかかわらず20数名ほど。日本人観光客はほとんど素通りスポットだけど、意外と人気!?

  
(写真左)対岸に見える白い建物が、宿泊しているEesWyke Country House。エスウェイト湖の水辺に近づきたくても、目の前の牧草地帯は立ち入り禁止になっている。

(写真右)宿泊しているEesWyke Country Houseから見たエスウェイト湖。こうやって見ると手前に広い牧草地帯があり、その先に湖が見え隠れするという距離感。また緩やかな下り坂になっていて湖までかなり離れているかよくわかる。

 

 エスウェイト湖の駐車場に来てようやくエスウェイト湖の水辺まで近づけた。だが、この辺りは砂利が敷き詰められているため、肝心の葦は一本も生えていない。

 あいにくの曇り空だったが、ピーター画伯は美しい湖のスケッチを始めたという構図で、カレンダーの画像撮影をする。撮影していると、どこからともなくカモがやってきて、何か食べるものはないかとキョロキョロしている姿がまたかわいい。ジェレミーと、ジマイマ一家も水浴びに遊びに来てくれるといいのに。でもそれはかなわず、撮影を終え次はホークスヘッドに移動。

▼ホークスヘッド HAWKSHEAD

 エスウェイト湖の北にある町、ホークスヘッド。ホークスヘッドまでは、ニアソーリーから車で約10分ほど。エスウェイト湖に沿って細く、曲がりくねった道を進む。英国独特のスレート塀が、カーブ手前の見通しをさえぎる。日本のようにカーブミラーなどはなく、よせばいいのに行き交う車は、ベンツなど大きな車(時にはバスも)ばかり。カーブの先に突然このような車がばったり出くわすのだから、思わずぶつかるのではと、ゴクリと生唾をのみこむシーンもたびたび。

 湖水地方を旅するなら、お勧めなのがレンタカー。各地に点在した観光スポットを巡るのに、バスか、観光ツアーバスしか交通手段がなく、これらは自由に行動するには少し不便。といって、レンタカーは、運転手や、地名を見てとって案内するナビにかかる負担も大きい。その上、道路状況の悪さと、スピード。現地の人はやたら飛ばすのだ。もちろん女性だってそんなに飛ばさなくてもって言うぐらいに。あとは、ラウンド・アバウトのややこしさも加わって、レンタカーはどうしても躊躇してしまう。

 ホークスヘッドは、ホークスヘッドというバス停(ひとつしかない)近くに駐車場があり(無料)、そこに車を停めて町中には許可車しか入れないようになっている。小さな町なので散策して見て回るには物足りないぐらい。

  
(写真説明) 2001年英国旅行記で紹介した、ホークスヘッドの駐車場の側にある「Stewardsons of Hawkshead」というショップ。このショップは私のお気に入り。お店の看板は2001年の写真があるからと今回は撮影せず、吸い込まれるように店内へ。一気に私のボルテージが高まる。

  
 これはガーデンフィギュア。ショップのウィンドウディスプレイとしてたくさん飾られていた。

▼ホークスヘッド ポスト・オフィス Post Office

 駐車場の側にあるショップを堪能した後、買い込んだ荷物を車内に積み込み、再び歩き出す。駐車場の側には、インフォメーションセンターがあり、その前がバス停になっている。インフォメーションセンターには、たくさんのパンフレットがあるのだが、肝心のホークスヘッドを案内するパンフレットだけがない。

 
 インフォメーションセンター受付のカウンターにて配布していた「Hawkshead - A Visitor's Guide & Map」
 このパンフには、ホークスヘッドの地図と、案内が載っているので、町中に入る前にまずゲット!

 インフォメーション横を北に進むと、前回の旅行でピーター柄のティッシュを見つけたポスト・オフィスが見えてくる。

 
 ホークスヘッド ポスト・オフィスは、薬局と、ギフトショップの中にある。

 ポスト・オフィスでは、前回同様ケント・ギルバート似のハンサムなお兄さんを期待したが、残念ながら今回は年配の女性だった。(なんの話か訳がわからなかったら、2001年旅行記のホークスヘッドを参照)ここで、友人に郵送するポストカードの切手とポストカードを購入。さすがにポスト・オフィスだけあって、ポストカードは各種そろっていた。本来なら湖水地方の美しい景色のポストカードにするべきだったかもしれないけれど、私が選んだカードはもちろんピーターとその仲間たちのキャラがそれぞれに描かれたポストカード。

 日本へのポストカード切手代: 42セント/1枚

 ポスト・オフィス内のギフトショップで見つけた、ピーターラビットブック型缶。とっても可愛くて、値段も安いし、大量に買って帰ろうと思ったが、缶は意外と壊れやすいし、在庫もあまりないということで断念。でも、可愛かった。

   
(写真左)ピーターラビット ブック型缶 (写真真ん中)缶の中には絵柄はなし ポンド札がちょうど入る大きさ。
(写真右)缶を横から見たところ このまま本棚にしまっておけば、本に見える?! 99セント

▼英国人は傘をささない

 紳士の国、英国。英国紳士のイメージといえば、山高帽子をかぶって、手にはステッキ代わりのコウモリ傘というイメージ。しかし、「英国人は雨が降っても傘をささない」と、友人が教えてくれた。ホークスヘッドで買い物に夢中になって、店を出る頃にはしっとりと地面が濡れていた。観光客は準備よく傘をもっているという人は少ない。

 「観光客が多いからじゃない?」って私が言うと、そうでもないらしい。雨が降れば傘をさして出かけていた友人も、周りを見渡してたら誰も傘をさして歩いている人がいない。傘代わりに、防水加工されたジャケット着て、フードをしっかりとかぶって歩いている。そこで友人も防水加工のジャケットを買い求め、現地の人と同じように歩いてみたら、これがすごく楽なのだと言う。傘って意外と荷物になるし、途中で雨がやめば必要ないものだし、そう考えるとジャケットはすごく合理的。しっかりと防水加工されているので、水滴は浸透しないし、荷物にもならない。

 この後、時間がすすむにつれ、雨もひどくなっていくが、やはり傘をさしている人は見当たらなかった。

 
 雨が降った日に意識して周りを見渡すと、色とりどりの防水加工のジャケットをはおっている英国人の姿が見られるはず。

▼ビアトリクス・ポター・ギャラリー Beatrix Potter Gallery

 ホークスヘッドには、ポターの夫 ウィリアムス・ヒーリスの弁護士事務所があった場所で、この事務所だった建物が「ビアトリクス・ポター・ギャラリー」として一般公開されている。この日はクローズのため、中には入れず。ポター・ギャラリーについては、旅行記5日目に。


  
(写真左)ポター・ギャラリーの入口。

(写真右)『パイがふたつあったおはなし』より
      ビアトリクス・ポター(著) いしいももこ(訳) 福音館書店(刊)
      ねこのリビーがバスケットを持ち、従姉妹のタビタのお店に買い物に行きます。そのお店として描かれているのが、ポター・ギャラリーの建物。

▼ビアトリクス・ポター・ギャラリー 公式ショップ

 ビアトリクス・ポター・ギャラリーの公式ショップ「ナショナル・トラスト The National Trust Beatrix Potter Gallery Shop」は、ポター・ギャラリーがお休みでも営業している。ポター・ギャラリーの専門店にはなっているが、ピーターグッズはそれほど多くはなく、ナショナル・トラストのオリジナル商品が中心になっており、オーガニック製品や、ナショナル・トラストのロゴマーク入りのタオル製品やバッグ、キッチン雑貨なども。

 
(写真)ビアトリクス・ポター・ギャラリーの真向かいにある建物に入口がある。お店の雰囲気からも、ピーター専門店といった雰囲気ではなく、どちらかといえば自然素材のショップのような入口。中に入ると入口からは想像もつかないほどスペースがありゆったりしている。奥の方にピーターグッズもあるので見逃さずにチェック。

 ポターが絵本の創作活動をやめた後、力をそそいで手がけた農場経営。その中でも高地に強く、湖水地方の気候に適したハードウィック種の羊の品種改良に挑み、品評会でも入賞するほど。

  
 ナショナル・トラストが、ポターの所有していた財産、羊も含めてすべて引き継ぎ、現在もポターがやってきたのと同じように維持し続けている。ナショナル・トラスト・ショップでは、ハードウィック種の羊の羊毛をつかった様々な製品も販売されている。

 
 これら、ビアトリクス・ポターの農場経営について、絵本の創作活動をしていた頃と180度違った後半の人生を伝える冊子。ハードウィック種の羊が品評会で優勝した時のトロフィーなども掲載されている。トロフィーの実物は、ポター・ギャラリー内で見ることができる。

 「THE NATIONAL TRUST − BEATRIX POTTER AND HER FARMAS」
  Susan Denyer・著 2.50ポンド

 英国「ザ・ナショナル・トラスト」: 1895年英国に誕生した環境保護団体
 http://www.nationaltrust.org.uk/

▼まちねずみジョニーが住む町 ホークスヘッド

 『まちねずみジョニーのおはなし』に登場する、まちねずみジョニーは、町に暮らしているねずみ。そこへ田舎ねずみのチミーがうたたねしている間に、馬車に揺られてやってきたから、さぁ大変というお話。それぞれが暮らしている景色が対照的に描かれていて、色鮮やかな花が咲き乱れ、緑豊かな田舎と、馬車や人が行き交い、見渡す限り家が立ち並ぶ町の様子。ホークスヘッドは、まちねずみジョニーが暮らした町そのもの。町を散策すると、絵本の挿絵と同じ建物を見ることができる。

  
(写真左)ホークスヘッドのマーケット広場へと、くぐり抜けることのできる道。

(写真右)『まちねずみジョニーのおはなし』
      ビアトリクス・ポター(著) いしいももこ(訳) 福音館書店(刊)

 前回の英国旅行の際は、この場所が見つけられずに撮影できなかった。今回もホークスヘッドの町中を歩き回って、ようやく見つけた。なんと、そこはマーケット広場へと通り抜ける道。ホークスヘッドの駐車場から、メイン通りを歩いていくと、道幅が少し広くなった場所にポター・ギャラリーがあり、さらに広場の真ん中に家が建っている。その場所が、マーケット広場。マーケット広場の真ん中に建つ建物の中央部分に、馬車が、現在ではもちろん車が通り抜けられるほどの幅にくり抜かれていて、その景色が絵本に描かれた挿絵だった。

 灯台もと暗しとは、まさにこの事。前回はウロウロと探し回っている内に、似通った色の家々が迷路のようになり、見つけられなかったのかもしれない。日本だったら広場の真ん中に家が建っているなんて、立退き料をもらってその場所から追い出されてしまいそうだけど、英国では100年経った今でも、そこに建ち続け、絵本と同じ景色を眺めることができる。そしてその同じ景色を見つけた時の感動といったら、その場で「やっほー」と小躍りしちゃうなるぐらい嬉しさがこみあげる。

  
(写真左)マーケット広場にあった「Henry Roberts Book Shop」
      窓からピーターが「こっちにおいで〜」と手招きするかのよう

(写真右)その本屋で見つけたのが、「TOM KITTEN'S PLAY PACK」となっていて、塗り絵と、メモパッド塗り絵、間違い探しなどのお遊び帳がパックされたもの。写真は、塗り絵の表紙部分。ディスカウントされた値段は、なんと、0.99ポンド 安すぎ!

 さらに、この旅行記を書き終えた後のプレゼントになるはずの、ハンガーブックを購入。どのようなものかはお楽しみに〜

▼ホークスヘッド 願いが叶う井戸にて

 ホークスヘッドの町外れに、観光客がたむろしている場所があったので覗いてみたところ、このような井戸を発見。「なに、なに、願いが叶うの?」そりゃいいやと私も願い事をしてみることに。願い事はただひとつ「また再びこの地に来ることができますように〜」と。果たして願いは叶うのか?!

 アンブルサイドのロータリークラブがチャリティーを兼ねて設置したようだったが、願いが叶って、さらにチャリティにもなって一石二鳥とはこのこと?!

  
(写真左)「Rotary Club of Ambleside - The Wishing Well」
      Drop a coin & make a wish(ここにコインを入れると希望がかないますよ)
      A Charity Project

(写真右)コインを投げ入れる穴。井戸になっていて、お金を投げ入れるとしばらくして「チャリーン」といい音がする。


 
エスウェイト湖&ホークスヘッドのショップめぐり (完)
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ラピータの部屋コンテンツ 英国旅行記2003年版 2006.1.26 ラピータ著